caoco’s blog ☆保育士のブログ☆

保育士として働いていての体験談や感じていることをメインに書いています。

管理職ってさ。

保育園の園長先生も主任さんも孤独じゃないかしら?

 

このブログで園長先生や主任さんのエピソードをいくつか書いてきましたが、そんな園長先生や主任さんも辛い立場だったりします。

 

何かのご縁で保育園(組織)のトップになり、組織をまとめなくてはいけない存在になります。

でも、ベテラン園長ベテラン主任になるまでは、茨の道を歩むことになるのではないでしょうか。

 

何をするにも、はじめは初心者。

どんなに経験を積んだ保育士さんでも、管理職(園長・主任)になった最初の年は管理職1年生。

立場が変われば今まで見えていた景色がガラリと変わります。

昨日まで文句を言っていたことが、管理職になったら『そうは言ってもね…』ってなることも多いものです。

 

園児のこと、保育環境のこと、保育園の運営のこと、保護者対応、職員間の人間関係、職員の雇用形態の調整など、考えることはいっぱいです。

時には、自分に対して、職員の不平不満や悪口が聞こえてくるかもしれません。退職者がいっぱいなんてこともあるかもしれません。

 

職員は同僚と職場の悪口や愚痴を言ってストレス発散できますが、園長・主任は愚痴を言うだけでは何も解決しないし改善しない。組織を動かしていく責任が伴うのです。

 

何か問題が起きた時、言い訳ができない。

誰かのせいにはできない。逃げられない。

責任重大。

 

悩ましい苦しい状況が起きても、同じ立場の人が身近にいないから愚痴を言っても聞いてくれる人もいなければ、愚痴を言っても気持ちを分かってくれる人もいない、アドバイスをしてくれる人も『そうそう。分かる分かる。』って気持ちを分かち合える人もいないのです。

 

園長先生も主任さんも、ひとりの人間です。

完璧な人間などいません。

 

あなたが勤務している園長先生や主任さんも悩み苦しんでいるかもしれません。

その姿を見せていないだけかもしれませんね。

 

弱さを隠すために威張っているのかもしれません。

弱さを隠すために支配しようとしているのかもしれません。

不安だから就業規則を厳しくしているのかもしれません。

不安だから味方をつくったり、派閥をつくったりしているのかもしれません。

自信がないから意見が合わない保育士さんや、自分より優れていそうな保育士さんを潰そうとしているのかもしれません。

未熟だから自分の意見や考えを押し付けたりするのかもしれません。

未熟だからいろいろな角度から物事が見られず、思い込みで決めつけてしまうのかもしれません。

決断できない、指導できない、いい人でいたいから自分の意見が言えないということも、不安や自信のなさからくるのではないでしょうか。

 

また『権力は人を変える』『権力は人を堕落させる』というフレーズを聞いたことがあります。

園長・主任という役職が与えられて組織のトップになった嬉しさから、権力を支配と勘違いして権力を振りかざし、職員のみなさんの考えを否定したり押さえつけたり圧力をかけたりする人もいるのではないでしょうか。

 

私は園長や主任になっても学びは必要と思っています。

管理職としての学び。リーダーとしての学び。

 

管理職になったらゴール、っていうことではないと思うのです。研修に行ったり、同じ立場の先輩達の話を聞いたりして、おおいに学んだほうがいいのです。

 

発達心理学では、『人は生涯を通して成長を続けられる。』と言われています。

私はこれを『人はいくつになっても学び、成長できる。』と解釈しています。

 

『人はいくつになっても学び、成長できる。』この言葉と出会ってから、私自身も救われ気持ちが楽になり、「学びたい」という意欲が持てるようになりました。

 

以前、勤めていた保育園の園長先生のエピソードをひとつ。

開園して1年目、7名の保育士さんが退職されたそうです。

園長先生は職員がたくさん辞めてしまったペナルティとして、理事長から研修に行くよう命じられ、1年かけて様々な研修に行き、その後も、自ら進んで学びの場へ足を運ぶことを続けているそうです。

 

その数年後、私はその園長先生と出会いましたが、とても素敵な園長先生です。

70歳を過ぎていますが、今でも園長として働き、定年でいつ辞めるか職員のみなさんはソワソワしているとか。「辞めないでほしい。園長先生が辞めるなら、私も辞めたい。」と言っている保育士さんもいるそうです。

 

園長先生のペナルティはペナルティではなかった。

組織のトップとしての学びの環境を作ってもらい、自分の成長の糧にした。

 

どのような思いをして、ペナルティをどのように受け止め、どのような研修を受けて、どのように学んでいったのか。私には分かりません。

でも、園長先生の姿に学べるところはたくさんあります。

 

 

保育園の運営と先生達が安定して育ったから、これでいつでも辞められるわ。

あっはっは~(笑)

 

 

園長先生が以前言っていた言葉です!

 

裏を返せば、開園当初は『保育園園長としての責任があるから、今、投げ出して辞めることはしない。』という思いだったのでしょうね。そして、責任を持ってやってきたのでしょう。

 

 

思いだけでは職員はついてこない。まとまらない。

『組織とは。人とは。』の知識やスキルを学ぶことによって、職員に愛情が持てるようになると思うし、自分も職員も守ることができるようになると思うのです。

(※ここでの「自分を守る」は、自分の未熟さや不安・自信のなさ・権力の勘違いなどから解放されるという意味です。)

 

園長先生・主任さんには

・同じ立場の人達との交流(発散・リフレッシュ)

・研修や同じ立場の先輩達との交流(成長・スキルアップ)

これらのことが、できる環境があってほしいと願います。

 

追伸:私も未熟です。自信がなくなる時も不安になる時もあります。完璧な人間にはなれないけど、成長はできる!の気持ちで、学びを止めず精進していきます。